シャフルル・ヤシン・リンポ（インドネシア語: Syahrul Yasin Limpo, 1955年3月16日 - ）は、インドネシアの政治家。同国第28代農業大臣、第7代南スラウェシ州知事、第6代南スラウェシ州副知事、第7代ゴワ県知事を務めた。
経歴
1955年3月16日にインドネシア、南スラウェシ州、マカッサルにてムハマッド・ヤシン・リンポとヌルハヤティ・ヤシン・リンポの息子として誕生する。高校卒業後はハサヌディン大学法学部に進学し、1983年に法学位を取得した。
ゴワ県知事、南スラウェシ州副知事を経て、リンポは国民信託党、民族民主党、福祉平和党の支持を受けて2007年の南スラウェシ州知事選挙に出馬した。結果は得票率39.53パーセントを獲得、リンポは2008年4月8日に南スラウェシ州知事に就任し、2018年4月8日まで務めた。
2016年、リンポはゴルカルの党首選に出馬したが、セティア・ノファントに敗れた。2017年にイマーム・ムハンマド・イブン・サウード・イスラム大学学長スライマン・イブン・アブドゥラ・アバルカイルと会談した後、リンポは南スラウェシ州にサウジアラビアが資金を提供する大学の開校を促進する支援をした。
2017年、リンポはマカッサルで公共スペースを増やすために5つの人工島を作るという物議を醸すプロジェクトを監督した。このプロジェクトは魚類資源を枯渇させるとして、訴訟を起こした環境保護団体や建設を物理的に阻止しようとした地元の漁師たちが反対した。
2018年、リンポは所属していたゴルカルを離党し、スリヤ・パロが結成したナスデム党に入党した。
2022年9月2日、リスキ・アプリリアは、仕事の打ち合わせ中にリンポ農相に「間違った薬を飲んでいる」と発言したとして、国民議会の名誉裁判所に通報された。リスキは農相を批判した後、農相に対する軽蔑を示すために言葉の修辞法を使っただけだと認め、農相に自分の発言についての説明を行った。
汚職撲滅委員会は2023年9月29日、リンポの汚職疑惑への関与を発表した。発表当時、リンポはイタリアとスペインを公式訪問中だった。農業省のハルフィック・ハスヌル・コルビ副大臣は、汚職撲滅委員会がリンポを容疑者として発表した後、リンポの身分を知って農業省の側近から離れたことを明らかにした。入国管理局によって明らかにされたように、リンポの公式旅行は2023年9月30日に終わり、10月1日に戻るはずだった。旅行が終わっても戻らなかったため、彼は失踪宣告を受けた。彼の失踪は結局、入国管理局の業務を監督するヤソナ・ラオリによって確認された。ラオリは、リンポを連れ戻す責任は同省にはなく、警察と汚職撲滅委員会がリンポの帰国を処理すると表明した。
リンポが失踪して以来、パロはリンポに直ちに戻り、法執行機関に協力するよう要請した。リンポは最終的に戻ってパロに報告し、2023年10月5日にジョコ・ウィドドに報告する予定だった。ナスデム党は、リンポが10月5日に大臣を辞任したことを確認した。リンポは同日、国務院に辞表を提出し、大臣としての任期を終えた。翌日にはリンポの後任として、国家食糧庁長官のアリフ・プラセティオ・アディが大臣代理に就任した。
2024年7月11日、汚職事件で禁固10年の判決を受け、罰金3億ルピアと立替金合計141億4,714万4,786ルピア、3万ドルの判決を受けた。
脚注
