2014年のJリーグカップは、2014年3月19日より開催され、同年11月8日に決勝が行われた、第22回Jリーグカップである。 ガンバ大阪が7年ぶり2回目の優勝を果たした。

大会名称

ヤマザキナビスコを冠スポンサーとして「2014Jリーグヤマザキナビスコカップ」の名称で行う。

大会レギュレーション

基本的なレギュレーションは2013年12月17日に、グループリーグの組み合わせは2014年1月31日に それぞれ発表された。基本的に前年までのレギュレーションを踏襲している。

  • 2014年度J1リーグ参加18クラブが出場。J1昇格組ではガンバ大阪・ヴィッセル神戸が2012年大会以来2年振り、J1初昇格の徳島ヴォルティスは初出場となる。
    • 18クラブのうち、サンフレッチェ広島・横浜F・マリノス・川崎フロンターレ・セレッソ大阪の4チームはAFCチャンピオンズリーグ(以下ACL)出場のため、グループリーグは免除され、決勝トーナメントからの出場。
  • グループリーグは3月19日から開始し、ACL出場組以外の14クラブを次のとおりに7チームずつに分けて1回戦総当り(各クラブ6試合ずつ)を行う。
    • Aグループ : ベガルタ仙台、鹿島アントラーズ、FC東京、清水エスパルス、ガンバ大阪、ヴィッセル神戸、サガン鳥栖
    • Bグループ : 浦和レッズ、大宮アルディージャ、柏レイソル、ヴァンフォーレ甲府、アルビレックス新潟、名古屋グランパス、徳島ヴォルティス
    • グループリーグは全試合90分(前後半45分ハーフ、延長戦なし)とし、勝ち点の多い順にグループ内の順位を決定する(勝ち点で並んだ場合には「得失点差」「総得点数」「当該チーム間の対戦成績」「反則ポイント」「抽選」の順により優劣を決定)。各グループの上位2クラブが決勝トーナメント進出。
  • 決勝トーナメントはグループリーグを勝ち抜いた4クラブに広島、横浜FM、川崎、C大阪を加えた8クラブによって行われる。
    • 準々決勝・準決勝
      • ホーム・アンド・アウェーでの2試合制。以下の方法で優劣を決定する。
      1. 2試合における合計得点数(=得失点差)
      2. アウェーでの得点数(アウェーゴールルール)
      3. 並んだ場合は第2戦の後半終了後、引き続き15分ハーフの延長戦(アウェーゴールルールは採用せず)
      4. それでも決しない場合はPK戦(双方5人ずつ。決着しない場合は6人目以降サドンデス方式)
    • 決勝
      • 中立地での1試合勝負。90分で同点の場合は延長戦→PK戦で決着する。
    • 組み合わせ抽選は前年同様決勝トーナメント進出クラブ代表によるオープンドロー(公開抽選)により行われ、8月4日放送のフジテレビ系『すぽると!』内でOAされた(同番組のスタジオにて当日事前収録)。立会人はJリーグ・村井満チェアマンとタレント・中村静香。参加者は野津田岳人(広島)、森岡亮太(神戸)、山口蛍(C大阪)、宇佐美貴史(G大阪)、伊藤翔(横浜FM)、小林悠(川崎)、柏木陽介(浦和)、茨田陽生(柏)。

大会日程

例年どおり、リーグ戦の合間の水曜日を中心に日程が組まれているが、FIFAワールドカップ・ブラジル大会及びその準備期間との兼ね合いから、グループリーグを6月上旬までに終了させるため、第4節から第7節はリーグ戦が中断期間に入る5月21日から6月1日までの12日間で4試合をこなす日程となっている。決勝トーナメントはACLの決勝トーナメントの日程と重複しないように日程が設定されている。

なお、決勝については、前年まで決勝会場で使用していた国立霞ヶ丘競技場陸上競技場が改修工事のため取り壊しに入ることから使用できず、レギュレーション発表時点では「10月下旬or11月初旬」の開催で、会場も未定とされたが、2014年3月18日に、決勝が11月8日に埼玉スタジアム2002で開催されることが発表された。

グループリーグ

Aグループ







Bグループ







決勝トーナメント

準々決勝、準決勝については、トーナメント表上側のチームが2戦目ホームとなる。ただし、準決勝に広島が進出した場合に限り、会場の都合により広島が1戦目ホームとなることが2014年8月19日の理事会で承認されている。

準々決勝

第1戦

第2戦

準決勝

第1戦

第2戦

決勝

決勝は2010年大会以来4年ぶり2回目の決勝進出を果たし、初優勝を狙うサンフレッチェ広島と、優勝した2007年大会以来7年ぶり3回目の決勝進出となるガンバ大阪の対戦。ナビスコカップ初の「西日本勢」同士の対戦となった。広島の森保一監督(広島・京都・仙台OB)とG大阪の長谷川健太監督(清水OB)は共に1993年の「ドーハの悲劇」を経験した元日本代表でもあり、初の「JリーガーOB監督」同士の対戦ともなった。また、この試合では日本のサッカー公式戦で初めてバニシング・スプレーが使用されることになった。

G大阪は広島対策としてMF遠藤保仁をトップ下に、MF明神智和をアンカーに置くダイヤモンド型の中盤を採用したがこれが十分に機能せず、序盤は広島が攻勢に出る。前半18分、G大阪DF岩下敬輔がペナルティエリア内でハンドの反則。これで得たペナルティーキックを広島FW佐藤寿人がゴール右に決めて広島が先制する。このゴールで佐藤はJリーグカップでの通算得点が歴代単独首位となった。広島はさらに前半35分、MF山岸智のクロスボールをクリアされたところをMF石原直樹がダイレクトでミドルシュート。これはゴールポストに弾かれるが、こぼれ球を佐藤が落ち着いて決めて2点目を挙げ、初優勝とカップ戦の連敗ストップへ一歩近づいたかに思われた。しかしその3分後、今度は左サイドからG大阪MF遠藤保仁が上げたクロスボールにFWパトリックが頭であわせてすかさず1点を返し、前半は2-1と広島の1点リードで折り返す。

しかし後半に入ると、後半頭からMF明神に替えてMF大森晃太郎を投入し本来のボックス型の中盤に戻したG大阪 が攻勢に出る。後半9分、左サイドのスローインからFW宇佐美貴史のクロスボールをパトリックが再び頭であわせて同点に追いつく と、後半26分にはパトリックのラストパスに反応したMF阿部浩之がシュート。一旦は広島GK林卓人に弾かれるものの、こぼれ球を大森が頭で詰めてG大阪が逆転に成功。これが決勝点となり、G大阪が3-2で勝利。史上初めて2点ビハインドからの逆転優勝で7年ぶり2回目の優勝を果たした。一方広島は前回2010年の決勝も一旦は逆転しながら、終了間際に被弾し延長に持ち込まれて敗れているので2度目の準優勝。いずれも逆転負けで悲願達成はならず、天皇杯を含めてカップ戦決勝は7連敗となった。


FUTBOL FIFA World Cup 2014 Gr.C J1 Ivory Coast v. Japan 14/06/2014

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