UR-416は、1969年に西ドイツのティッセン・ヘンシェル社が開発した装甲兵員輸送車である。UR-416は、ウニモグのシャーシを基にして設計された。
歴史
ドイツ国外のウニモグ採用国の多くは、自国の軍や警察などで使用するためのウニモグをベースとした装甲車の登場を待ちわびていた。その期待に応えて、1965年からウニモグをベースとした四輪式の装甲車が設計された。1969年にはUR-416の量産が開始され、1,036両が製造されたが、そのほとんどは海外に輸出された。
西ドイツ国内では、主に警察の機動隊に配備されており、ドイツ連邦軍(Bundeswehr)がUR-416を採用することはなかった。西ドイツ警察のUR-416は、後にTM-170に更新されている。
UR-416の武装は主に機関銃であるが、放水砲ないし20mm機関砲を装備した砲塔を搭載することも可能であり、戦場救急車や指揮通信車、整備・修理用車両、国内治安任務用車両などの派生型が存在する。
採用国
すでに退役させた国を含む。
- アルゼンチン
- エクアドル
- エルサルバドル - 2024年時点で、エルサルバドル陸軍が8両のUR-416を保有している。
- ドイツ - 警察の機動隊で運用。
- ギリシャ
- ケニア
- モロッコ
- オランダ
- パキスタン - National Guardが保有。
- ペルー
- フィリピン
- カタール
- サウジアラビア
- スペイン
- トーゴ
- トルコ - ジャンダルマで運用。
- ベネズエラ - 国家警備隊で運用。
- パレスチナ - レバノン国内でPLOが少数使用。
- ジンバブエ - 旧ローデシア軍の車両を継承。
- 日本 - 東京消防庁において「耐熱救助車」として運用。
脚注
出典
参考文献
- The International Institute for Strategic Studies (IISS) (2024) (英語). The Military Balance 2024. Routledge. ISBN 978-1-032-78004-7
関連項目
- ウニモグ
- 装甲兵員輸送車
- TM-170装甲兵員輸送車
- コンドル
外部リンク
- ArmyRecognition.com(フランス語)


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